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スペインはグリッド、ポルトガルはぐにゃぐにゃ

ラテンアメリカのスペイン領の中心都市は多く十六世紀に王権の規則に則り建設されたため基本的に類似の都市景観を生んだと言う。街の中心部に中央広場、それを取り巻きカトリック教会堂と市庁舎、広場に面した一画はアーケードとなり商店が並ぶ。それを取り巻き格子状街路が広がる。南米スペイン語ではこれをクアドラ(cuadra)と呼び、ブエノスアイレスを訪れたル・コルビュジエがそのクアドラの中身を調査したことで有名である。パリもグリッドの町ではないから興味深かったのだろう。一方ポルトガル領ブラジルでは都市計画の規制が緩かったという。
それは本国も同じである。一昨年両国を訪れて痛感した。マドリード、バルセロナが約100メートルの厳格なグリッドの上に作られた都市であるが、ポルト、リスボン、コインブラなどにはグリッドのグの字も見えない。しかしそれは当然でこれらポルトガルの主要都市はアップダウンの激しい丘と海の街なのだから。
さてそうなるとラテンアメリカの都市をグーグルアースで追ってみたくなる。ブエノスアイレスは言わずものがな、サンティアゴ、リマ、キト、ボゴタ、カラカス、グアテマラシティ、ハバナ、メキシコシティ、などなどよほど高地か海沿いでもない限りかなりグリッドがよく分かる。しかも概ね100メートルである。これに対し、ブラジルはリオ・デジャネイロ、サルヴァドル、レシフェ、何処を見てもグリッドは見当たらない。ブラジル都市にグリッドが無いのは規制が緩かったからなのか?それとも地形の問題なのかは行ったことがないので分からないが、起伏の多い場所に都市を作っているのならそれも含めて本国の影響が滲み出ているのが面白い。

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