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東電問題は独占体質にあり

今日は八潮の家づくりスクール初日。あれッ?会場行ったら理科大の学生はたったの2人。神戸大なんてあんな遠くから5人も来ているのにどうなってんだろうね?やっぱり電通鬼の十則を研究室の十則にしようかな?
帰宅後本間龍の別の電通本『電通と原発報道』亜紀書房2012を読む。東電がローカル企業であるにもかかわらず年間269億(10位)を広告費に投じている。これはとてつもないこと。このお金で原発へのネガティブ報道を徹底して抑制している。しかしこれをどのように批判したらいいものか?誰が悪いのだろうか?と考えてしまう。
つまり、競争相手が無く、監視機関が同業者のような状態で一体どうしたらこれをとめられるのか?ということだ。

今の電機業界を建築に置き換えれば建設会社が東京にはA社一社しかなく、確認申請はA社のOBによって作られている建築安全委員会が行うというような状態なのであう。そんなの想像しただけで恐ろしい。A社は何したって野放し状態ではないか。建設コストが下がる原理もないし、安全性も全く担保されない。

こんな状態で震災が起こり多くの建物が倒壊してもA社は東電同様、地震が想定外に大きかったし、確認申請は下りているのだから我々に責任は無いと言えてしまう。それは競合していないからだし、認定されているから。そして地震発生とともにA社を応援する大学の建築学科教授をずらりとテレビ出演させてA社を守り抜く。その段取りをA社担当の広告代理店が行う。これを批判するのは難しく、それぞれのポジションの人間はその場所の責務を全うしているかに見えるからてそれって人間の自然な行動にも見えてしまう。
A社しか東京に建設会社がなく、その確認機関がA社OBでできていたら、そういう風に世の中動く。水は低きに流れるのでありそれを止めることはできない。
だから今回の東電問題を反省し改善するなら競合他社を作ること。認定機関はまったくの第三者で構成すること。これしかないように僕には思えるのだが。

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