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村野さんの平行四辺形階段


早稲田の文学部はその昔、一文二文と別れていた。二文とはつまり夜学である。二部というのは理工にもあって二部理工は建築家のメッカでもあった。なのだが、そうした需要はなくなったのだろうか?夜間は絶滅した。二文は文化構想学部と言う名でリノベ―トされ、第二理工はとっくの昔に消滅した。いまだに夜間部なんてものが残っている大学は数少ない。僕の勤めている理科大にそれが残っているのはとても珍しい。でも社会人大学はこれからの成熟した日本社会には欠かせない教育の場だと思う。
僕はそんな文化構想学部で建築を教えてほしいと頼まれた。建築を文系の素養を持った人間に教えるのは素晴らしいことである。東京工業大学で建築を学んだ自分がそんなことを言うのもなんだが、建築はエンジニアリングだなんて酷く歪曲された認識である。
昨日某大学建築学科が朝日新聞に広告を出していた。高校時代文系を志望している学生もウエルカムだと。先を越された。建築なんて言うものはエンジニアでもないし、リテレチャーでもないそれはアーキテクチャーでしかないのである。世界のほとんどの場所で建築は建築学科ではなく建築学部なのである。一つの独立したファカルティなのだ。
工学部の教員をしているのにこんなことを言うのも何だが、毎週金曜日早稲田の文キャンに行くのは楽しい。そしてそこには村野藤吾のいろいろなデザインが残されている。そんなデザインに出会ってハッとする。今日も不思議な斜めの階段に遭遇した。こんな村野がまだ残っているこのキャンパスを壊さないで使ってほしいものである。

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