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いつか原宿に住みたい


午前中水戸の現場へ。松の木の脇にある井戸をお清めして埋める。巨大な丸いレンガで組み上げられた井戸には歴史を感じる。きちんと清めないとばちがあたりそうである。この丸穴を除いていると村上春樹『ねじまき鳥のクロニクル』を思い出す。落ちれば異空間に誘われるあの井戸である。
現場往復のフレッシュひたちで高橋靖子『高橋靖子表参道のヤッコさん』河出文庫2012を読む。表参道のセントラルアパートでスタイリストとして活躍した高橋さんの原宿物語りである。セントラルアパートは表参道と明治通りの交差点、今のGAPの場所に建っていたクリエーターの溜まり場。僕が学生時代は現役。90年代の中ごろ壊された。あのアパートや表参道ヒルズの場所に建っていた同潤会はそれこそ井戸のような場所だった、一歩入りこむと半世紀前の世界に引き込まれるようなところ。同潤会では配偶者が友人とアートスクールをやっていたのでよく遊びに行ったものだ。もう一戸空いていいたら絶対住んでいたと思う。そんな二つの建物が消えた表参道は少々魅力が減ったとはいえ。それでも未だに僕はいつの日か原宿に住みたいと思っている。

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