« 巻き添え被害 | メイン | 文化は外交手段? »

大学教員の成り方

先日とある人から櫻田大造『大学教員採用・人事のカラクリ』中公クラレ2011という本をもらった。書いてある内容は概ね僕の知る範囲のことで「カラクリ」というほどのこともないのだが、もちろん学外からは見えないことであり、その意味ではカラクリである。
大学の教員は小中高と違って資格はいらないとよく言われるが、実は法律で一応規定がある。教授の場合は大学設置基準法第十四条に記されている。そこには5つの規定がありそのいずれかに該当すべしとある。5つの規定は下記の通り。
① 博士の学位
② それに準ずる業績
③ 既に他の大学で教授、准教授、講師の経歴がある
④ 芸術、体育の場合はその秀でた能力
⑤ 専攻分野の特に優れた知識、経験。
法律ではこのいずれかとなっているが、このいずれかで教授になるというのはまあ聞いたことは無い(と言っても知っているのは工学部の範囲だけれど)。ほぼ全部を兼ね備えて尚且つ人間性が問われる。
著者は大学教員を目指して人生設計をするのは殆どギャンブルであると書いてある。僕のように人生半ばで半ば偶然この道に入りこんだものにはこのギャンブル性を身にしみて分かることはなかったのだが、周囲を見ているとなんとなく分かる。しかしギャンブルとはいえどもそういう道を歩む人が0になっては困るわけで、今頑張っている人は是非諦めずに持続して欲しいものである

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://ofda.jp/lab/mt/mt-tb.cgi/5571

コメントを投稿