プリミティブな行為を意識する場所を簡単な仕組みでつくる
『一般意志2.0』を読んだので藤村龍至編『アーキテクト2.0』彰国社2011を読んでみる。藤村氏が情報化時代の建築、郊外化時代の建築について20名近い建築家と対談している。その中で2つの話が面白かった。
伊東さんは20世紀の建築ではあまり意識されなかった人間のプリミティブな行為:食べる、着る、住むが21世紀の建築では強く意識されるようになったという。それは先日クラウド時代の建築は人間の実存を強く意識するはずだと言う僕の考えにつながる。ヴァーチャルとリアルの二つの身体性を持つ現代人にとってイマココのワタシの空間が現実の現実たる根拠となるだろうというのが僕の読みである。伊東さんのプリミティブな行為はそうした実存を強く意識する契機になりやすいことなのだと思う。
もう一つは藤村さんの説明するツィッター。140字だから投稿が増えるという話。とても簡単な仕組みが大きな効果を生みだす。それが情報化時代の特徴だそうだ。なぜだろうか?それは情報空間とはマスが瞬時にアクセスする場所だからである。
単純に二つを足すとプリミティブな行為を意識する場所を簡単な仕組みで作ると言うことになる。重要なことである。