都市と田舎の流動性を作るには
●建築トークイン上越2011のフライヤー(こういうものはやる前にアップするのでしょうが、備忘録なもので、、、とほほ)建築トークイン上越2011フライヤー
遅く寝たのだが起きたのは6時ころ。外は雨だが空気がうまい。朝食をてい山荘でいただき9時ころ学生の待つ公民館へ。川口としこさん僕、トムヘネガンの順でショートレクチャーをしてから昨日の議論の続きを行う。2時までぶっ続けトークをして各班まとめの発表。去年は「土地に潜在する力」というテーマで今年は「都市と田舎」だが出てきた話は去年とかぶるところも多々ある。つまり「都市と田舎」のネットワーク流動性がこれからは必要で、そのためには「土地に潜在する力」が鈎になると言うもの。
今年はコーディネーターとして北山恒さんが広井良典の『コミュニティを問いなおす』ちくま新書2009を読むように勧めていたが、広井氏の著作の中では前著『グローバル定常型社会』も重要で、この2冊を読むと現代は歴史的に見ても成長の時代ではなく定常の時代であることが納得される。そうなると限界集落に近い場所のあるべき姿も違って見えてくる。作るではなくメンテナンスであり、活かすか殺すかではなく維持。人を呼ぶではなく人を流す。流動性をつくるというものである。
人々が都市や田舎を流動的に生きるにはもちろん田舎の価値を見出し顕在化する必要もあるが加えて、地縁血縁、一生涯一職場、家族同居というような固定概念から解放されないと難しい。こうしたことは昔の話しというわけでもなく学生に聞いても十分その呪縛のなかにいることがよく分かった。
すべてが終わり先生たちは2台のレンタカーに分乗して越後湯沢を目指す。急いでいる2人を除いて駅前で珈琲を飲んでから夕刻の新幹線に。ひどく混んでいて席はばらばらである。