なんだかよく分からないもの
朝一で病院から帰宅。シャワーを浴びて研究室へ。あるプロジェクトの委託者が来研。以前トンネルのような建築を創りたいとこのブログで書いたが、そんなコンセプトで作った5つのモデルを見せて議論。トンネルのようなというときそのトンネル自体はなんだかよく分からないものであってほしいのだが、、、果たしてそうなっただろうか?
夜また病院へ。昨晩同様付き添いで隣のベッドに横になる。岡田温司『半透明の美学』岩波書店2010を読む。透明でもない不透明でもない、2項対立の中庸を掬い上げようと言うそのコンセプトは僕の建築の規則と同じである。そしてそうした中庸は絵画の色で言えばグレーである。そしてグレーを追求したアーティストとして、ゲルハルト・リヒターが挙げられる。僕はリヒターのグレーシリーズは知らないが、彼の描こうとするものがAでもなくBでもないものであることはよく分かる。
今朝プレゼンしたトンネルのような部分を「なんだかよく分からないもの」にするためにリヒターは参考になるかもしれない。ホワイトシリーズの白のような白では無い色、淡い雪のような綿のような白の上によく分からない色が乗っかった全体の色。これを使ってみるか?