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他者性の表現

朝から早稲田の講義の主体性⇔他者性のパワポを作り直す。近代で確立された主体性が20世紀に崩壊しその主体性の崩壊後の表現の位相を見極めると言うのが講義の主旨である。他者性の表現は圧倒的な状況(他者)の受け入れか過激なモノ性(他者)の凝視から生まれるというのが一つの結論である。今までだましだまし昔学生と一緒に作ったものを使っていたが0から作り直した。1回分の講義だけれど結構エネルギーがいる。でも手前みそだが深みのあるお話となった。
夕方大学へ、コンペのチェック。飯の後八束さんの大部の書『メタボリズム・ネクサス』オーム社2011に挑戦。さすがに内容が多くて半分で疲れた。著者が語るように、最初の半分くらいは丹下論である。確かにメタボリムを日本建築史からそこだけ切り抜いて来ても説明がつかない。その丹下論を読んでいるとつくづくその凄さを見せつけられる。旧制の大学生の教養が高いのはそのシステム上当然のように言われてしまうのだが、それにしてもヴェルフリンやリーグルの著作に既に高校時代に触れていたと知ると愕然とする。現在そんな学生に出会う確率は恐らく1%もないだろう。

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