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メタ理性

『国家債務危機』を読んでいるとフランス革命だってとどのつまりは財政破綻であることが分かる。金にいとめをつけずに贅の限りを尽くせばああなると言うことだ。
一方フランス革命を哲学的に見ればデカルト的世界(理性的世界)が社会を変えたということになる。しかしそのデカルト的世界が突き進んだ結果はとても理性的とは言えない二つの大戦争を生んだ。そしてそれは経済的に見ればやはり財政危機を乗り越えていくための政治手法だったわけである。
バタイユの専門家酒井健による『シュールレアリズム』中公新書2011を病院の待合室で読んだ。彼らは戦争にデカルト的世界の無力を見出だしそれへのアンチテーゼを突き付けたと記されている。つくづく理性とは何なのだろうかと考える。経済を救えず、そして文化を陳腐化させる。理性は不要なのか?いやそれでも理性はもちろん世の要である。理性を越えたメタ理性が必要だと言うことであろうか?

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