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マドリードで建築を考える

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受賞者展覧会場
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ヌーベルでかい
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ディナーパーティー
朝6時ころ宿を出る。マドリード南のアトーチャ駅、コロン広場、スペイン広場をかけ足で見てから宿の近くのスタバでネットに繋ぐ。メールが気になったが特に急を要するものはなさそうだ。宿に戻り少し荷物を入れ換えてからレクチャー会場に。昨日のレセプションでは無事僕のパネルを見つけほっとした。白黒で出しているのは僕だけで悪くないと自己満足。最高責任者のチャールズにあいさつ。昨晩は日本のアンバッサダーが僕を探していたと言っていた。気がつかなかった。レクチャーのトップは僕で聴衆は少ないが1時間くらい話す。流石に準備不足であまり上手に話せなかった。続くトルコ、ドイツ、カナダなどは準備万端でなかなかうまい。トルコの建築家に僕は話す内容が多すぎだとサジェストされた。ヨーロッパ人は論理的である。建築は理詰めじゃない方が楽しいなどと思っていてもダメである。それならそうと説明しないと。加えて、つい日本の文脈を前提に話していたなと反省。相手を考えてレクチャーを構成しないとつたわらない。少し考えさせられた。
夕方ヌーベルが新館を設計したレイナソフィアミュージアムへ行く。ここは建物を見るより中身をゆっくり見ようと思っていったのだが、想定外で建築がスゴイ。ルッツェルン同様の大屋根でとにかくでかくて広い。サイズの力を改めて実感する。ここは近現代美術専門で、もちろんスペインのそれはピカソである。そして最大のメインはゲル二カ。25年前はガラスケースに入っていたような気がしたが、今回はケースも册もない。専門の監視人が両側に座り床のビニールテープのラインを越えないように見守るだけ。スペイン内戦のビデオや、それにまつわる戦争アートが丁寧に解説されゲルニカの理解が深まるように構成されている。
8時ころ美術館を出てリテイロ公園での受賞者を祝うディナーへ向かう。ドレスコードがいやで出ないつもりだったが、レクチャー後にチャールズが服装なんてどうでもいいから是非来いというので行くことにした。マドリード市長、元住宅局長、受賞者、地元建築家など150名くらいの盛り上がり。私のテーブルはヴェネゼーラ、スペイン、アルメニア、イタリアの建築家たち。ビエンナーレからスペインの建築事情と話題はこと欠かない。12時くらいになって、急に睡魔に襲われホテルへ戻ろうと席をたつとレクチャーを聞いてくれたスエーデン人のプロダクトデザイナーがポジティブな感想をくれた。さらに外に出ると涼んでいたカナダ人建築家がセクションの操作がインプレッシブだと賞賛してくれた。こんな国際的な場で自分の建築を話題にされたことは初めてだが、つくづく建築って受け取る人の文化的コンテクストでこんなに違うんだよなって思った一日だった

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