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A3の紙3枚でA3サイズの屋根を作る

朝、重たい打ち合わせを某教授としていたら昼近い。あせってあっちこっち駆け回り諸調整。12時近くにロベルトが大学に到着。アルゼンチンからいろいろな本を持ってきてプレゼントしてくれた。その中にブエノスアイレスの公共コンペの歴史という分厚い本がある。なんと700ページ。1825年から2006年までに行われた1000近いコンペの1位のドローイング模型そして実現したものはその写真が載っている。ロベルトはこの編集者の一人である。スペイン語だけだというのが残念だが、その図版を見ているだけで、建国以来のこの国の建築史がおおよそ頭に入る。
昼ころ信大松本のスペイン語教師、橋本エリサ先生が来られ通訳の打ち合わせ。橋本先生はブエノスアイレス生まれ。思わずロベルトの奥さんマリアとBA話で盛り上がる。1時半からレクチャー開始。大会議室はほぼ満員。外部の方も含め150名程度。アイゼンマン、ヘイダックらのアルゼンチンでのワークショップの話に始まり、自作を含めて1時間半。哲学、文学、そしてエンジニアリングと話は多岐にわたる。橋本先生も大変。講演の後はワークショップ参加の学生への課題の説明。場所はラプラタ川に面した公園。課題は人の集まる屋根を作れというもの。材料はA3の紙三枚。これを全部使って、1/100でA3サイズの屋根を作れという課題である。これはなかなか難しい。うまく使わないと紙が余るはずである。折り曲げたり、カットしたり、織ったりすることで紙の重複を作りだし、構造的に強くして、そして屋根を作らねばならないのである。
6時ころ説明が終わる。参加者は日工大から来てくれた学生を含め2年生からm2まで40名。これを13のチームに分けて2日で作る。さっそく製図室は熱気で盛り上がっている。僕も学生と一緒になってしばらく折り紙を楽しむ。昔横断道の換気塔を設計していたころは毎日ひたすらこの折り紙をやっていたので懐かしい。明日は10時からロベルトとエスキスチェック。楽しみである。

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