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巨匠のディテールに何が見える?

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早朝の特急でポルトへ。一昨日見つけた英語併記のポルトガル建築のガイドマップとにらめっこしながら地図を見ていたらあっという間にポルト。昨日お会いした方のお話だと、ポルトに時間をかけるより、途中のアヴェイロやコインブラの大学建築がよいとのこと。確かにガイドを読むと双方かなり充実していそうである。そうなるとなんとか今日中にポルト建築を見てしまいたい。可能だろうか?
先ずはインフォメーションに行ってバスのルートを調べる。ほー結構使えそうだ。でもバスで全部は回れない。ポルトはリスボンから本州の半分くらい北。途中霧に包まれたりしたので結構寒いかと思いきやリスボンとさほど変わりない。強い日差しの中を脱水症状寸前で歩き回る(流しのタクシーがいないのだ)。それでもシーザの建物を三つ、ソウト・デ・モウラを二つ、コール・ハースを一つ。食傷気味なくらい見た。もうこれで十分だ。これらの建物、全体感は雑誌情報の想定内。しかしディテールや素材感などメディアでは伝えきれないもの、載らないことに目を見張った。コール・ハースの最近の建物にはディテールに妥協がない。新しいことをやるために命かけている感じである。見るものすべてに息を呑む。一時間の英語ツアーで何枚写真を撮っただろうか?一方シーザは低所得者層ハウジングから有名な庭園美術館まで設計の幅が広くコストは明らかに違うのだろうが作るものが極端には変わらない。常に一つの考え方が見え隠れする。それはディテールにも見えてくる。この階段は建築学部のもの。昨日セトバルの学校同様、メンテナンスが悪く荒れているのだが、こんな石像のような階段はこわれようもない。ほのぼのとさせてくれる。

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