大学院の製図
8時半から教授会、9時から9月卒業の卒論発表会。判定会議。続いて教室会議。終ったら昼。結構時間がかかる。午後一で学科内の打合せ。2時からゼミ。4年生、m2の論文の進捗発表。加えてm1の修論へ向けての発表。夜、m1の講義の最終レポートとして出させた住宅の設計課題の採点。この講義の教科書は拙訳『言葉と建築』。授業ではここに出てくる言葉を説明してきたが、最後のレポートはこの言葉を核として自分なりにそれを発展させたコンセプトを作る。それを用いて20坪の住宅を大学のそばの交差点に設計せよというもの。コンセプト40点、デザインの創造性30点、プレゼンテーション30点で採点した。コンセプトが言葉と建築の概念のままでは評価できない。もちろんその理解さえおぼつかないものは論外、それを自分なりに咀嚼して、反転したり拡張したり、自分をそこへ投影したものは評価する。そしてもちろんそれを自分独自の世界の中に建築化するのが次の作業。そしてそれをA3に図面化しA4の模型で示す。全員の点を付けてみると自分の研究室の学生の点が高い。学部生のころは必ずしもデザインができたわけではないという学生も確実に鍛えられているなという実感が持てる課題だった。これらは模型も図面も全て研究室脇の壁に成績順に張り出す(僕の大学時代、全ての製図は成績順に壁に張り出された。一番端っこになりたかった記憶がある)。終って終電で帰ろうかと思ったが突如降り出した雨。ここで帰るとびしょぬれになり風邪が悪化すると思い、諦めて研究室で読書。一向に読み終わらなった佐々木護を読み終え、椹木野衣『反アート入門』幻冬社2010を読み始める。反〇〇というタイトルは流行り??以前読んだ木田元の『反哲学』はとても面白かった。