« キックオフミーティング | メイン | 地域社会圏 »

篠原一男金獅子賞受賞

午前中早稲田の演習。学生の発表。建築のアート性がテーマ。4年生がマークロスコのロスコ・チャペルとロスコの作品について論じてくれた。ロスコ・チャペルはフィリップ・ジョンソン設計でロスコの死後に完成した。外観はよく分からなかったが、内部は殆どロスコの作品に覆われている。もはや建築が空間を作っているようには見えない。絵画が空間を作っている。そういうとフレスコ画で覆われた空間もそうではないか?ということになるが、フレスコ画はあくまで天井、壁という建築の部位が絵になっている。しかしロスコ・チャペルは壁の上にロスコによって描かれた巨大キャンバスが全ての面に取りつけられているのである。この差は大きい。かたや建築と一体化した絵画であり、かたや建築に挿入された絵画である。こんな建物があったんだ。勉強になった。演習後教室を出て建物の外に出るとむっとする。今日の早稲田は(東京は)異常に暑い。正門から舗道に出るとまた一段と暑い。アスファルト地獄。頭がくらくらしてきて息苦しくなりそのまま学生の溜まり場のような食堂に避難。焼肉を食しとなりのあゆみbooksで山本理顕の本を一冊購入。店を出て大急ぎで地下鉄の階段を避難するようにかけ降りる。事務所に戻り来客。その後雑用。打合せ。塩山のインテリアスキームが進む。こう言うのは楽しいな。
夜はとある建築家と会う。彼の話で驚いた。妹島さんが総合ディレクターをしているヴェネティア・ヴィエンナーレでコールハースとともに篠原先生が記念金獅子賞を受賞したそうだ。妹島さんが推したからかもしれないが、一人の推薦では決まるまい。また、この夏のフランス・アルルでの欧州最大の写真フェア、アルル・フォト・フェスティバル2010でも篠原さん撮影の写真(通りと人影)がノミネートされたとか。亡くなってから未だにエネルギーをもらえるようで嬉しい限り。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://ofda.jp/lab/mt/mt-tb.cgi/4745

コメントを投稿