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知の編集術

ホテルの朝食が混んでいて待たされた。タクシーで駅へ向かったが予定ののぞみに乗れず一本遅れ。車中松岡正剛『知の編集術』講談社現代新書2000を読む。21世紀は「主題の時代ではなく方法の時代だ」に始まり、その方法として編集術があり、編集の方法は遊びと同じとしてカイヨワの遊び理論が紹介される。それらは4本柱で、競争、運、模倣、めまいである。さらに古代ギリシア劇で尊重された技法として、アナロギア(類推)、ミメーシス(模倣)、パロディア(諧謔)を編集術では尊び、オリジナリティを問題にしないと言う。彼の編集術とは単なる編集ではなく、それこそが一つの創作としての位置づけなのだが、そこでの創るは純粋なクリエイティビティとはずれてぃる。でも建築なんて言うのも編集術と言えばまさにそうかもしれない。
重い荷物を引きずって事務所に直行(腰に悪い)。次々に打ち出されて来る図面の最終チェックをしていく。やはり未だ少しずつ赤が入る。どうしてもこの短期間だから矛盾、書き込み不足が後を絶たない。来週の追加変更指示まで時間をフルに使わないとだめかもしれない。今日の5時の宅急便に乗せる予定が結局無理。明日の11時までに乗せることにする。最後の展開図に赤を入れて後をスタッフに頼み事務所を出る。帰宅して京都の荷物を置いてから飯を食って長野に向かう。車中松岡正剛を読み続ける。この本では編集術を使いこなす芸術家として武満徹が例に上がる。ノヴェンバー・ステップなどの雅楽をとりいれたオーケストレーションがそれに当たる。新しい素材の組み合わせである。さて何か参考にできるだろうか?長野は雨。そろそろ梅雨。

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