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前期輪読本を決める

新年度最初の学科会議やら教授会やら。午後は留学希望の学生と相談。英語が使えて授業料が安いヨーロッパの国立大学。そう言えばウィーン工科大学なんていうのもあったなあ。今気がついた。夕方、今年度のゼミの輪読本を考える。今年は建築論と哲学、美学、社会学等を交互に20世紀の最初から通時的に読むことにする。最初はバンハム『第一機械時代の理論とデザイン』。久々に自分も読んでみたい。そしてヴォリンゲル『抽象と感情移入』を読みながらモダニズムの抽象について考える。次にバンハムを相対化する為にワトキンの『モラリティと建築』を読む。どうも在庫が少ないようだが小さな本だからコピーしてもよい。建築の倫理と言う面からマイアソンの『エコロジーとポストモダンの終焉』を読みながら建築の倫理性を考える。順番が逆と言う気もするが、ここで倫理を教科書的に知るために教科書である佐藤俊夫の『倫理学』を読む。ここで歴史に戻り、日本のモダニズム受容と言う意味で篠原一男の『住宅論』。続いてモダニズムを芸術から照射するためにクレメント・グリーンバーグの『クレメント・グリンバーグ批評選集』を読む。そして月並みだがポストモダンの教科書であるヴェンチューリの『ラスベガス』、リオタールの『ポストモダンの条件』を続けて読む。そしてもう一回60年代のおさらいとして磯崎新の『建築の解体』に触れ、いよいよ本格的なモダニズムの解体として多木浩二の『生きられた家』を読み坂本一成の『対話建築の思考』そして消費社会後の展望として上野千鶴子の『ポスト消費社会』を読む。という流れで前期は20世紀のおさらいをしたい。夕方学科の新年度会。今年も信大建築学科が前進しますようにと皆の心意気は高い。

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