中国開平
中国広東省開平には現在1800余りの4~5階建の鉄筋コンクリートの楼閣が立ち並ぶ。作られたのは1900年から1930年頃のことだという。客家と本地人の争いでアメリカに移住した華僑が排華制作で中国に戻り、稼いだ金で作られたという。もともとは盗賊から身を守る避難所であったが徐々にその性格も消え、欧米文化への憧れの形態化ともなった。中国の自然な村の中に突如現れたる、西洋様式建築のボキャブラリーが実に奇妙なプロポーションと組み合わせで結実したこの楼閣は謎である。2007年に世界遺産に登録されテレビで放映されていた。日本でいう開智学校のような西洋を模した日本建築:擬洋風建築と呼ばれる西洋への憧れに類似する。もちろんその一つ一つの建築も謎であるが、それが1000以上も並んでいる都市の姿はさぞかし不気味であろう。一度見に行きたいものである。