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地方性

住宅の打ち合わせで甲府へ。幾つかのチャレンジングな提案をしたのだが、大きな問題もなく了承された。住宅設計はクライアントのそれまでの生活習慣の延長上にあるわけで、設計者側が理解されるかどうか心配に思うようなことがすんなり理解され、あれっと思うことがクライアントには不満だったりする。例えば廊下が多いことは都市住宅では「無駄」スペースとして排除されがちだけれど地方では当たり前。一方玄関が小さいことは都市住宅では比較的当たり前だけれど、地方では気になることのようである。些細なことだけれど、こんなところにも建物の地方性があるのかもしれない。打ち合わせを終り帰ろうとするとクライアントのお母さんがティッシュに包んだお菓子をくれた。僕の母親もよくそういうことをした。昔が懐かしい。甲府駅で少し打ち合わせをして僕は長野へT君は新宿へ向かう。
車中『モードの社会学』を読み終える。イタリアンファッションのグローバリティを支えるローカルな職人技という話が面白い。イタリア人は自らをコスモポリタンであると同時にイタリア人であるという国民意識を同居させるアンビバレントな精神構造を持つ国民だそうだ。アンケート調査がそれを示していると言う。グローバリズムの中でのローカリティを考えていく上で地産地消とはよく言われるものの、その時の地方での産物はやはり世界的規模で通用するものでなければならない。そうであればこそ住民がそこへの信頼と帰属意識を持つのであろう。

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