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痕跡

朝から市の委員会に出席。昨今このての委員会はすべて公開。新聞社も入っている。内容は市民会館の建て替えに関するものである。今日は一回目なので建て替え決定までの経緯が市側から説明された。すでに55年ほど経っているのであと5年たつと寿命という説明がされたのだが、「そうだろうか?」とやや疑問。まあどうでもいいような建物ならいざ知らず。宮本忠長、長野帰郷後最初の渾身の一作である。それだけに「そんな簡単に壊していいの?」と思わざるを得ない。先日宮本氏と建て替えの話をした時も「あのファサードの精度のよいプレコンは湊建材のものなんだ」と誇らしげに語っていた。湊と言えば僕も使ったことがあるプレコン屋のトップである。あの繊細で美しいファサードは職人芸である。今では作れないだろうその表情はプラスティックで固めてでも残すべきである。木造、瓦、しっくい、は一生けん命残そうとするのだが、近代建築の遺産はどこでも冷たく放置される。問題である。まあさまざまな要素が検討されてこの結論に至ったのであろうから今更楯突かないけれど、少なくともこの場所に立ち上がる新市庁舎にはこの建物の痕跡をなんらかの形で刻み込んでほしいとの要望を述べる。委員会後駅で昼食。周辺が物々しい。改札の周りにはspがざっと10人はいる。後で知ったが皇族が来たようだ。東京に近付くほど天候が悪化してくる。台風に向かって進み東京はかなりの暴風雨。しかし夜間になると静かになった。台風の目に入ったのだろうか?

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