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古本発見

午前中早稲田の講義。去年は遅刻者が多かったが今年は皆さんまじめ。最初の自己紹介をhpに書いてもらったのを見ると。本当は建築学科に行きたかったが数学が苦手だったとか、線を引くのは性に合わないなどの理由で文化構想学部に来たという人が結構いた。フィールドプレゼンに期待しよう。
講義後、昨日依頼のあった計画敷地を見に行く。早稲田通を500メートルくらい上がったところである。なんとお知らせ看板が出ている。確認を7日に出して受理されているのだから当然か。2方を五階建ての建物にふさがれ一方が二階建の住宅。4メートル道路を挟んだ正面も5階建ての大きなビルの側面に塞がれている。凄い閉塞感。こんな敷地は初めてだ。
早稲田通はその昔西早稲田に住んでいた時にジョギングしながら古本屋めぐりしていたところ。あれから20年近くたつが古本屋健在で嬉しくなる。最近できた打ち放しの素敵な美術、文学、哲学、歴史、専門のギャラリーのような古本屋があった。腹は減ったがつい入る。お店の名前は五十嵐書店。大正14年出版の伊東忠太著の『西洋建築史』定価3円というのがあった。2000円。更に増田友也の博士論文に加筆した『建築的空間の原始的構造』なる本があった。出版年は1978年そして出版社は拙著と同じナカニシヤ出版である。定価は3800円。当時としてはかなり高価な本だったと思う。これが2500円。安い。2冊買い求め。近くのラーメン屋で眺める。満足。
事務所に戻り養護施設プロジェクトの地域化の手法を探るために、学校建築の地域化の有名な例を学ぶ。ペーター・ヒューブナー木下勇訳『こどもたちが学校をつくる』鹿島出版会2008を読む。いきなり坂本先生の推薦の言葉が載っているのにはびっくり。ちょっとデザインは古いが、子供たちの6か月に及ぶワークショップにおいて1/10の模型を作りそれを10人の建築家が図面化して作り上げたのには脱帽。地域化と共に個別化が実践されている。まさにクライアントのKさんが養護施設に求めていたことが小学校でも行われている。子供を育てる環境に差はもはや無いということか。

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