陽気
7時に車でプードンに向かう。クライアントの中国支社長に送ってもらう。彼は北京出身なので北京に是非来いと誘われる。北京は文化の町、上海は商売の町。日本で言えば北京は東京で上海は大阪だと言う。しかし文化の町といえども中国共産党が北京を首都に制定して町づくりを行った時、歴史的町並みの8割は破壊してしまったとか。なんと残念なことか。その意味で歴史的街を残し新都市を作った中国都市が少し小さいが蘇州だそうだ。北京はもちろん、現場のある大倉からすぐ先の蘇州にも行っていない。上海にこれだけ通って、どこも見てないのはもはや忙しいでは許されまい。これは日程調整の面倒を回避する怠惰である。
機内、読みかけの竹田青嗣『人間の未来』を読む。近代社会の基本を作ったのがホッブス、ルソー、ヘーゲルであり、ヘーゲルへの現代的批判は十分承知した上であえて「自由の相互承認」というヘーゲル概念の有効性を説いている。年初にフランシスフクヤマの『歴史の終わり』を読んでからヘーゲルへの評価は僕の中では高く、竹田の意見も理解できる。
今日の東京はぽかぽか陽気。極寒の上海から帰ってくると日本は春。リムジンで東京駅へ。八重洲口へ着いたので八重洲ブックセンターによって帰宅。さっさと風呂に湯をはり湯につかりながら読書。中国行けば中国への興味が高まるわけでブックセンターで買った矢吹晋『鄧小平』講談社学術文庫2003を読む。