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はかなさ

松岡正剛『日本と言う方法』で仮名のことを読んだら興味が湧いた。かみさんの書架から古今和歌集を引っ張り出して読み始める。この程度の和歌なら注釈なしでもだいたいの意味は分かるし百人一首にのっているものもあるから身近である。文庫本で4冊もあり少々量は多いがずっと読んでいくと松岡が言うように「はかなさ」が美意識の根底に流れていることがよく分かる。気に入った和歌をいくつかノートに書き写す。最初の6巻は季節ごとの歌だが春と秋が多く2巻ずつ。万葉集と新古今の歌とも比べてみるとそのテーマもそうだが字も変化していることに気づくのだろう。
午後銀行行ったり郵便局行ったり、雑用を終わらせる。既に仕事は納めたつもりだったがやり残したこともあり事務所に。スタッフも数名来ていた。k-projectの担当T君は「現場に行って来ます」と出て行った。そうか現場は今日までである。九州の担当者と電話で話をして工務店に電話。まあこの仕事には振り回されっぱなしだが来年はうまくいくとありがたい。新年の祈願の一つである。年明けに大学へ出す書類を作り終えて帰宅。義姉が来ておりかみさんの着付けを手伝っていた。皆でピザをとって夕食。食後フランシス・フクヤマ『歴史の終わり』上巻三笠書房1992を読む。アメリカ右傾化の一連の本を読んでいた時に買って読もうと思っていたのだが、上巻が絶版ので、古本屋に頼んでいたら今になってしまった。コジェーブの弟子だけあってヘーゲル解釈は入念(?)と誰かが言っていた。しかし読んでいるといささか牽強付会に聞こえる部分もある。

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