知行合一
午前中は事務所で雑用を終わらせ、午後k-projectの現場週例。建て方も終わりサッシュもはいりガラスも付いて、トップライトがつけばもう雨の心配もない状態。だがこのトップライトはガルバリウムの板金。かなり慎重にやらないと漏水の原因となる。現場所長と施工図を見ながら心配部分の対策を話あう。夕刻事務所にもどる。ccのメールを見ていると中国の現場は変更工事の金の始末に追われ肝心の建築の指示がままならぬようで心配である。数回国際電話で様子を聞いたり指示したりである。今日は他のスタッフが休みなので早めに長野に向かう。車中『学問の下流化』を読む。著者竹内洋は佐藤優と対談し、佐藤の知行合一的態度に感銘を受ける。その上で丸山眞男、大内兵衛を例に出しこう説明する。彼らは東大教授というエリートではあったが思想を行動に移したがゆえに特高に逮捕された経験を持っている。だからこそ(知行合一)机上の空論を振り回す空虚な知的エリートとは一味違うと。つまり高等知識人は臭い飯を食うことで一人前になれるのだと説く。そして、それはヤクザとよく似ているとも。どっかの雑誌に軽く書いた一文ではあるがぼくはこう言う話は嫌いではない。つまり要領よく目先の利益に流されて生きるのではなく信念通して臭い飯食う方が最後に得るものが大きいということだ。そしてそういう人間の方が竹内同様僕も好きだし、信頼する。