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スケーター

7時台のアサマで長野へ、少々寝不足だが、目は冴えている。イアン・ボーデンのスケートボーディングの本を読み終えた。内容は読み始める前に予期した通りの分かりやすい本なのだが、ひとつだけ気になる言葉があった。それはスケートボーディングが交換価値よりも使用価値を重んじる行為だという言葉である。アダムスミスのこの用語から使用価値が機能主義に引っ張られそうなところだし、拙著でも、建築において計画学は使用価値を作り意匠学は交換価値を作ると記しているのだが、確かにこの視点は正しいだろうし、新鮮でもある。デザインは消費社会の中では消費される運命にあるし、消費されるからこそ交換価値を生む。そしてスケーター達が求めるあるいは確かめているものは決してデザインではない、あるいは消費される何かではない。それは町の中で彼らにとって使える何かなのである。滑れる地面であり飛び跳ねる台なのだろう。そしてそういう使えるものを確認していく作業こそが建築なのだというのがボーデンの思想なのだと理解した。
長野はひどく寒い。東京ではうまくことは運んでいるのだろうか?心配しても仕方ないのだが、、、10時からゼミ。終わったのは夕方。そしてコンペの打ち合わせ、飯を食って、書類作り。久しぶりに兄貴から長文のメールが届く。内容はかなりまじめ。こちらもまじめに長文のメールを返す。

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