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憑依されぬように

午前中は修論ゼミ、装飾論、山岳景観論、運動密度論、そしてメディア論。論文は長距離レース。粛々と休まずさぼらず継続して欲しい。そうすればどこかに着陸するだろう。ちょっとでもブランクを入れるとあっという間にだめになる。1日さぼれば回復に2日かかる。1週間さぼれば2週間。2週間さぼれば1ヶ月。そうなるともう回復不能である。
午後3年生の製図第二課題。幼児の施設。前の課題も難しいがこれも結構考え込む。子供の気持ちを想像するのに頭を使う。終わるとへろへろ。夕食後製図室で4年生の製図の進捗を見る。リラックスするつもりがここでも考えさせられてしまい疲れる。その後部屋に戻り昨日王国社の山岸さんから送って頂いた青木さんの原っぱと遊園地2をぺらぺらめくる。僕はどういうわけか自分がとても好きな文章とか建築とかを見るのを極度に恐れる。目次を見ると装飾だとか、写真だとか、時間だとか、今日の朝のゼミで議論していたようなテーマが転がっている。興味深い。読みたい。が、だからこそ、読めない。読むとひどく理解できてしまいスーッと腑に落ちていつの間にか自分の考え方に憑依してしまいそうである。自分で考えた結果が同じになるのならまだしも知らぬ間にとり憑かれてしまうことが怖い。洋書屋さんに届けられたエルクロキースのビニール包装を半年も封を切らないことがある。これも同じ心理である。結局青木さんの本は積読。明後日夜、早稲田で行なうレクチャーのパワポ作り。和田伸一郎の『存在論的メディア論』を読み返す。

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