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アーキリテラシー

午前中早稲田。学生の発表。テーマはグローバリズム⇔ローカリズム、主体性⇔他者性。今日は3回目の発表。一人約十分。自分で撮ってきた建築(あるいはそれ以外の料理や服飾)写真をもとにこれらのテーマに即してプレゼンする。中身がなかなか濃くなってきた。学習能力があるなあ。今までの発表は、自分の意見に終止していた。それに対して僕は、もっと自分の意見を相対化するように、一冊でもいいから何か定説と言われる本を読みそれをもとに自分の意見を述べるように言ってきた。今日は半分くらいがそうしたプレゼンであった。ラスベガスもとにローカリズムを語る学生もいた。2年生にしては大したものである。理工学部で非常勤している友人が昨今文化構想学部は人気があり優秀な学生が多いと言っていたがそうなのかもしれない。午後事務所にmdrの荻原氏来所。とある企画の相談。大変そうだが面白そうなので快諾。夕刻k-projjectのクライアント来所。細かな備品のもの決め。実施設計になっても毎週打合せなのは設計期間が短いからか?
今橋映子『フォトリテラシー』中公新書2008を読み始める。フォトリテラシーという言葉が目新しいがこれはれっきとした英語だそうだ。この言葉の定義は写真メディアを芸術史、社会的文脈双方から批判分析評価できる力。そしてその力をもって歴史認識を洗練し、現在におけるコミュニケーションを創りだす力となっている。この言葉で閃いたのだが、アーキリテラシーという概念があり得るのではないかということ。その定義は「建築を芸術史、社会的文脈から批判分析評価する力。そしてその力をもって建築環境認識を洗練し、現在における建築環境と人間のコミュニケーションを作り出す力」。この本を読みながら考えてみたい。

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