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林さん

ギャラリー大成の林美佐さんから著書謹呈の御礼の小包が届く。中にはギャラリー大成が創立15周年記念で作成した冊子と林さんが協力した展覧会「ル・コルビュジエ光の遺産」(現在四日市立博物館で開催中)のカタログが同封されていた。林さんには1999年に東大で講義をするときに様々な資料を閲覧させていただき、当時20回目くらいだったコルビュジエ展覧会の小冊子をすべて見せていただいた。
バブル時代日本の企業はメセナの掛け声で猫も杓子もアートへ投資し、バブル崩壊とともに手放した。メセナなんていう言葉も死語になりつつある。しかし一方このギャラリーはコルビュジエに特化し、尚且つこの個人の企画展示のみ15年間に30回以上も行なってきた。実に稀有な企業ギャラリーである。その活動は評価されてしかるべきと思う。そのキュレーターとしてコルビュジエの多様な側面を照らし続けてきた林さんは特筆すべきコルビュジエ研究家ではなかろうか。ギャラリー大成では各展覧会ごとに非売品の小さな冊子を作ってきたが、これらを全部合体して一冊の本にして欲しい。実に貴重なコルビュジエ資料なのである。

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