ゼミのテスト
今日は本当の朝一のアサマ。6時24分発。これに乗ると8時に長野について9時からの会議に余裕で出られる。久々にこの電車に乗ったがさすがに乗った瞬間に眠りあっという間に長野である。午前中の会議。去年は学内の委員を一つやっていたのだが今日の会議で引継ぎをして、今年度は一つ楽になった。午後一の講義を終えて教員会議。そしてゼミ。今年からゼミの最後に毎回テストをすることにした。名建築のプランを描かせるというもの。予め20ほど選んだ建物の中から一つ提示して描かせる。今日は坂本先生の代田の町家である。30分で1/100のプランを2面。スケールの正確さとレイアウトやレタリングやペンシリングをチェックする。あほなことをやっていると自分でも思いつつ、最近の学生はとにかくフリーハンドのスケッチがへたくそなので見るに見かねてこんなことをやっている。しかし建築のスケールを手で覚えるのにこれに勝る訓練は無いと思う。描かせてみるとああなるほどな、という結果が出てくる。こいつは手が早いだろうなという学生はやはり上手い。音楽家はプロになっても毎日の練習の最初には音階(スケール)を1時間はやる。音階とはつまりドレミファソラシドである。ハ長調だけではない。転調して様々な調でこれを繰り返す。アダージォからアレグロまで速度も変えて弾く。この音が正確に出せて初めて曲が弾ける。設計も同じである。名建築のプランのスケールとは音階である。これが頭に入っていて初めて自分の設計が相対化できる。こう言うことを馬鹿にしてはいけない。大学院にまできてこんなことを何でしているのだとナンセンスに思っている奴はまあ設計は一生できない。