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世界の2極

casabella japan の760号が大学に届いていた。美術館特集である。ズントーによるケルンの新しい美術館。青木さんの青森。コープヒンメルブラウのアクロン美術館。などが載っている。圧倒的に目を惹くのはズントーのものである。その解説はこう書いている。「新聞報道では、先ごろオープンしたピーター・ズントー(1943-)の設計によるケルン大司教区美術館は、すでに『反ーグッゲンハイム』との評価を得ている。全てのスローガンがそうであるように、余りに短絡的な見方ではあるが、この定義にはいくばくかの真理が含まれている」。更にこの文章は、ゲーリーのそれが鳥のような形態でホワイエを作り、展示空間を後景化させたのに対し、ズントーのそれはミニマルな形態で展示空間に再度展示物のアウラを呼び戻したと続く。更に加えて、ヒンメルブラウのアクロンはゲーリーのステレオタイプがいまだ健在であることを示していると主張する。
今日のゼミで現代の世界標準はミニマリズムとデコンであると発表した学生がいた。世界標準とまでは行かなくともこれらが世界建築の2極と言って差し支えないだろう。そしてこれら二つのイズムが今月号のカサベラで美術館の二つのタイプを体現していることがゼミの発表とだぶる。ゲーリー(ヒンメルブラウ)もいいけど、ズントーも痺れる。世界2極になるのは無理からぬことである。

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