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小布施のコンペ

夕方学生に連れられ小布施町の図書館コンペの公開審査会を覗いた。160名から選ばれた5名がプレゼンを行なうという。5人に残っているのは古谷、伊東、隈、新井、藤原というベテランの方々である。最初学生がこのヒアリングのことを知らせるために持ってきたネットからのプリントアウトを見て驚いた。田舎の1,000㎡の施設にしては凄い審査員の顔ぶれだと。しかしよくよく見れば選ばれた方々ではないか!!!プロポーザルの提出書類に実績表があったからだろうと帰りがけに会った某出版社の方が言っていた。そうかもしれない。皆さんこの手の施設実績は十分である。しかし巨大施設ではないだろうし、もう少し新人の可能性を評価できるシステムにしてはどうなのだろうか?国交省型のプロポ基準はもういい加減に止めたらと思わなくも無い。
しかし、プレゼンはとても面白かった、短期間であったろうが5名のプレゼンにはエネルギーを感じた。しかしコストが厳しいせいか皆抑えた提案だったように思う。僕なりの感想は次のとおりである。藤原さんの案は何の提案も見られないので建築家の審査員には評価されないだろう。隈さんの案は路地と分棟。小布施的なのかもしれないが、管理に難あり。新井さんの案は敷地段差をスロープ状の図書館とすることで逆手にとり面白い。しかし上がりきったところが普段あまり使われない隣接ホールに繋がっておりやや理不尽。古谷さんの案は一番きれいになりそう。しかし駅と結ぶと言うわりには結ばれているようには見えない。森を作るというわりには建築が敷地一杯に建っていて植樹スペースが足りない。こうした4人のデメリットに比べ、伊東さんの案は欠点が少ない。誰も質問しなかった構造とトップライトのあたりの謎を除けば、最も提案性が強く、分かりやすかった。戦い慣れている。

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