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建築家

11月の講演会の準備で村松貞次郎の日本近代建築技術史なる本を読む。三井の本館(石積みの洋式建築)が鉄骨造であることを知る。それだけでも新鮮なのだが、その鉄骨は床と屋根を支えるだけで壁は壁で持っていると書いてある。そう言われればさもありなんだが、結構目の前にある建物のことを知らないものである。夕刻クリスチャン・ケレツの講演会を東工大に聞きに行く。クリスチャンの建物は最近のA+Uにいろいろ紹介されている。スイスの建築はロケーションがひときわすばらしい。彼の建築は構造がとてつもなくアクロバティックでそのことを質問したが構造はあくまで空間を作る道具であるというのが彼の答えであった。レクチャー終了後食事会がありクリスチャンの娘や奥さんと話をした。娘は14歳で我が子と同じ。「将来パパのような建築家になるつもりはありますか?」と聞くと「いいえ」との答え「何故?」と聞くと、「建築家はストレスがたまる仕事だから」。それを横で聞いていたクリスチャンは「I‘m always relaxed」と強がりを言っていた。しかしストレスのたまらない仕事など世の中には殆ど無い。

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