« 現場やら打ち合わせやら | メイン | 松井さんの新著 »

ルネサンス音楽

建築とか文学のルネサンスは近しい存在なのだが、どうも音楽のルネサンスというのは馴染みが薄い。小さいときから音楽をやっていたが音楽はバロックから始まるものだと思っていた(もちろんそんなことはあり得ないのだが)。そもそもルネサンス音楽のレコードなど僕が幼少の頃レコード屋には置いてないし、一般の楽器演奏者が弾くルネサンス音楽の楽譜など無かった。古くともヴィバルディである。そしてバッハ、古典主義のモーツァルト、ハイドン、ロマン派のヴェートーヴェン、シューベルト、なんて進む。もちろん今でこそ何かの機会にルネサンス宗教音楽を聴くことはあるのだが、(ルネサンス音楽と言ってもギリシアローマ時代の再現ではない)、何を聞いても同じように聴こえる(というのは言い過ぎか?)。先日ゼミで、ルネサンスもバロックもほとんど同じに見えると学生が言っていたが、僕も昔はそうだった。余り勉強もせずにローマに行き、なんだかどれも同じだなあと思った記憶がある。ルネサンス音楽と同じである。しかしそれも経験のせいか少なくともルネサンスとバロックの違いが明瞭になり、昨今ルネサンス建築の本を読み続けているとルネサンスの中でも微妙なニュアンスの差が明瞭に見えてくるようになった。きっとルネサンス音楽も相当量聞くとそれぞれ違う音に聴こえてくるのだろうが。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://ofda.jp/lab/mt/mt-tb.cgi/3065

コメントを投稿