ルネサンス
5月20日
ヒューマニズム建築の本を翻訳中ということもあり、暇を見つけてはその関係の本を読むことにしている。今日はマクス・ドボルシャックの『イタリア・ルネサンス美術史』岩崎美術社1966を読んだ。上下2巻の書。図版がまとめて最初に掲載されているので読みずらい上にその図版が不鮮明なので、いちいちネットで図を探す。こういうときネットは実に便利である。ところで高階秀爾は純粋にルネサンス固有の文化が開花するのはとても短期間であると述べていたが、この本でも下巻の最初に「およそ1500年から1550年までのイタリア美術を文芸復興期と呼び、そこに文芸復興の完成をみるのは、一般のならわしである」と記されている。ドボルシャックの解釈ではこの50年間は前時代とはまったく異なる新たな精神が、しかも数多くの芸術家によって、それぞれ個性的に発露した時代であり、それを全イタリアで共有した。というものである。そしてそこに登場するのはミケランジェロ、ラファエロ、ティッチアーノ、コレッジォである。