ちょっと気になるビジネス書
どうもビジネス書という類の本は好きではないのだがついネット広告に惑わされて買ってしまった。ダニエル・ピンク著 大前研一訳『ハイコンセプト-新しいことを考え出す人の時代』三笠書房2005という本である。これからの時代は次の6つのセンスが必要であると説いている。この辺の妙な分かりやすさがどうも怪しいのだが、1)機能だけではなくデザイン、2)議論よりは物語、3)個別よりも全体の調和、4)論理ではなく共感、5)まじめだけではなく遊び心、6)モノよりも生きがい。
生活が豊かになり、知的労働がアジアの低賃金知的階層へグローバールにアウトソーシングされ、さまざまなことがネット上で解決される現在、今までの左脳的知性はビジネス上有効ではないというのが著者の分析であり、そこで求められるのがうえの6つということである。なるほど分からないではない、しかしその手の議論はすでに終わっているという気がしないでもない。まあそんなに気をせいてもいけないか?今まさに進行しているところかもしれない。もちろん著者はこの対比の前者が不要だと説いているのではなく、前者のうえに後者が必要だと述べている。2項対立を避けて中庸を探る議論はここにもあるというところだ。
ところで今日の長野は久しぶりの雪であった。ついに入試の日に雪が降った。しかしたいした混乱も無く終わった。ほっとした。