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ブルネルスキ

製図の第二課題の敷地は僕が設計した長野県信用組合の前面。確か去年もこの時期この自分で設計した建物の前に来てこの建物を見た。既に10年近い年月が経過しているのだが、風化していない。改めて日建のスペック、日建の納まりの安心感というものに感心する。
学生に一通りの説明をして直ぐそばに最近やはり日建の高村さんの設計で竣工した再開発ビルtoigoに行きtaや助手とコーヒーを一杯。金曜の夕方だが人が少ないのが気になる。その後次のバスまで時間があるので駅前の平安堂でバスで読む本を物色。来る時岡崎乾二郎の『経験の条件』のブルネルスキを再読し興味が沸きアントニオ・マネッティの『ブルネッレスキ伝』を購入。3時間半揺られながら読み終わる。面白いねえ。この時代の建築家なんて芸術家だと思っていたが、金の話やら、施工の話やら、まるで僕等が抱えている諸問題を彼らも抱えていたのである。ブルネルスキがだよ。その上、大した仕事じゃないとスケッチだけで模型は作らないなんて結構いい加減なものである。それに比べれば現代の建築家のほうが大変だし努力している。ルネッサンスの時代なんてたいした創作ではなかったのではないか?マニエリスムでローマの規範を適当に比例をもとに入れ替えていた、修辞に過ぎなかったのではないか?規範も、目標も無い僕等の時代のほうがはるかに創作に苦しんでいるような気がしながら新宿に着いた。
車中小西から飯食おうとのメールが入っていた。小1時間ほど、小西、可児と食事。皆いろいろと苦労しているようである。40代後半とはそういう時期である。

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