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裁量労働制

大学から裁量労働制運用指針(案)なるものが来る。裁量労働制とは大学の先生の仕事柄、一日の仕事の時間配分、仕事場所について個人の裁量権をある程度認めるというものである。つまり一般社会じゃフレックスと言っているものの更なる拡大版と言える。
大学に来る前は、大学なるものは、決められた授業と会議をこなせば後は全て自由な世界かと思っていたがそうではないことが分かった。問題は二つあって、一つは、まったく大学に来ない自宅研究型の先生への批判。もう一つは、一日24時間研究室にこもって働く先生の健康問題。この両極端を解消するには、自己裁量でやってもらうしかないというところなのだろう。しかし、そのためについにタイムカードの自己申告版も送られてきた。私のように民間に居た人間にはあまり抵抗がないのだが、ずっと大学で育ってきた先生(特に文系の人)は猛烈に抵抗するのだろうなあ。

大学の自治、教員の自由を束縛するものである。なんていう風に。昔、私の先輩で東大の文学部の助教授がぼやいていた「法学部なんてタイムカードがあるんだよ、変だよねえ」と。
難しい問題だけど、本当に優秀な人材を時間で縛るのはなんとも馬鹿馬鹿しい。一方でもうわけの分からん研究を野放しにしておくほど予算がない。とするなら、やはり、少数精鋭の自由な学問領域を作るしかないのかもしれない、入試倍率も激減してきているのだから、大学も淘汰されて、残ったところは自由な領域であるべきではないか。

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コメント

こんにちは。

先生は研究活動、教員活動などの中身で判断されるべきだと思います。知的作業は、時間で管理されるべきではないですね。

今、お付き合いさせていただいているK大学のM先生などは、いつ大学に行っているのかとさえ思いますね。でも、しっかり活動なさっているし、学生もしっかり動いていますよ。フェース・トゥー・フェースは肝心な時には必要ですが、それ以外はメールなどのネットワークで十分ですね。IT化の社会ですから、もう少し考えてもよいとは思います。

そうそうそうありたいものです

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