エスキス
昨日は一日エスキス。川崎の案をじっくりと考えてみる。よくあることだけど、最初の一手を間違えてスタディし始めると、途中で何しているのか分からなくなる。そこでずっと最初の一手を考えていた。それがまた最初の一手というのはとても概念的だから、スケッチもカタチにならない。つまりカタチは頭の中で想像表象として浮かんでいるだけ。そんなカタチにならないスケッチは描きためても蓄積にならない。なんとなく生産的にはみえない。自分の中にも焦りのようなものも出てくる。生半可な一手で最後までやって見事に敗北し、それでも戦ったという達成感を得ることはできるのだが、結局時間の無駄遣いになってしまう。というわけで夕刻の打ち合わせまでに指示できるような絵はできず。口で説明しただけ。木曜日の打ち合わせに期待。
家で夕食をとり、9時28分のアサマで長野へ。車中『教養主義の没落』を読む。かつて最もできる奴は哲学をやり、金が欲しい人間は法学や経済や工学に進んだ。と親父が言っていたが、同じことが書いてあった。文学に進む人間は「武士は食わねど」の誇りがあったようだ。確かに僕の勉強会に来ている連中にはそういう気迫もあるが。むしろ親が裕福という方が正確かもしれない。
長野はあまり寒くなく。