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アウトライナー建築

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千葉雅也さんの『勉強の哲学』で紹介されていた文章作成ソフト「アウトライナー」のハウツー本を読んでみた。具体的にはworkflowyというようなソフトを使う。シェアソフトなのでダウンロードしての使ってみた。このソフトがすごいと言われる所以は、「文章は骨格を作ってそれを肉付けしていくもの」というこれまでの考え方を覆し、「文章は骨格を作りながら、ディテールを同時に考えそれに興が乗ると骨格を変える」つまり常に部分と全体の往還運動で文章を作れるソフトだという点である。
この画期的なアイデア:トップダウンとボトムアップをシェイクさせながらものを考える方法は文章作成だけに用いているのはもったいない。建築の設計もこれで行ける。あるいはそうしたほうがいいと直感的に思う。
その昔建築はほぼトップダウンで全体性から部分へ降りてくるのが王道の設計だった。それに異を唱えたのは原広司であり彼は部分から考えよと主張し続けている。しかし考えてみると部分から考え続けるのは一つの全体を作らねばならない建築としてはやや無理がある。あるいは部分と全体の中庸というほうが新たらしいスタンスであろうと思われる。全体の骨格のシルエットを考え急に部分の開口部のリズムに気が散りそれを徹底してデザインすると全体のコンポジションが変わり再度ファサードを修正する。というようなことをいとも簡単にやってしまうCADソフトができないものだろうか?

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