レイモンド・カヴァーのダーティーリアリズム
グランタのダーティーリアリズム特集vol.8のブフォードによるイントロを読んでいたら、そういう傾向を持つ70年代後半から80年代のアメリカ文学の一つの潮流がミニマリズムで、不要な表現を削ぎ落としたシンプルな文体を特徴としていることが書かれている。そしてその代表選手がレイモンド・カヴァーであることを知った。そもそもアメリカ文学など興味もなかったがカヴァーは村上春樹が昔から翻訳していたのは知っていた。そこでカヴァーを読んでみると村上がカヴァーの文体に影響されているのだろうことが推測される。
カヴァーのこの短編集では日常の中に暴力、不倫、ドラックがさらりと表現されているのだが、村上もそういうところがある。
ブフォードによればカヴァーはダーティーリアリズムの代表選手の一人である。とするなら村上もそうだということなのだろうか??村上のデビューとカヴァーのそれはほぼ同時期だし。