アルフレッド・H・バー
その昔谷川渥氏は講演でモダニズムとはイズムの時代だったが60年代ポストモダ二ズムへと移行し始めることアートの乱立する時代へと変化したと話、弱冠27歳にしてMOMAの館長に就任したアルフレッド・H・バーJr(Alfred H. Barr Jr.1902 ~1981)の作った20世紀美術の系統図を使用していた。それはバーが34歳の時に作った図である。それ以来この図の作り方が気に入っていたのだが、今日大坪健二『アルフレッド・バーと入ヨーク近代美術館の誕生-アメリカ二十世紀美術の一研究』三元社2012を読んでいたら23歳の時彼は似たような図を書いているのに驚いた。それはプリンストンにてチャールズ・ルーファス・モーリィーのもとで美術史を学んだ後にハーバードで描いたものでモーリィーの教えのたたものだと解説されていた。
バーはプリンストンとハーバードのカラーの異なる二つの美術史の影響を強く受けたと言われているが、この系統図にはプリンストンの名残があるということのようである。