ホメイニ政権下での自由
アーザル・ナフィーシー市川恵里訳『テヘランでロリータを読む』2006(2003)白水社を読む。1979年にイラン・イスラーム革命が起こり、ホメイニ氏がイラン・イスラーム共和国が樹立されてから、イスラム戒律の教えを厳しく守るような政策となり、特に女子の自由はそれ以前にくらべて制限された。テヘラン大学で教鞭をとっていた著者は自由に欧米の小説も読めない状況で、自宅で密かに勉強会をしていた。その中でもナボコフの『ロリータ』を最も重要な書と考えていた。
宗教が自由を縛るのはやはり間違いである。おそらく、マハメドの教えにそういう自由の束縛があるわけではなく、政治的な利用のされ方でそうなっているのではなかろうか?