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ジェンダーフリーな住まい

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石井恵子『ジェンダーフリーな住まいを創る』文芸社2012。日本の女性建築家(学者ではなく)が直球でジェンダーフリーと建築について語ったほとんど唯一の本ではないか?授業で女性の地位向上とともに女性の居場所が確保されてきたと教えているが、その居場所って?主婦室だったりする。主婦が女性だっていう性的役割分業から抜け出ていないと反省。
著者のジェンダーフリーな住まいというのは使い勝手の問題だけではなく、その建物の所有形態、その建物の施工そしてそれが作り上げる町、都市をふくめておりその射程は広い。しかしその通りである。
これを読んで二つのことを思いつく。一つは建築家としてはクライアントの意識と同調せねばならぬ場面もあり、ぜひこういう思想を持った人に仕事を頼まれたいということ。もう一つは著者が主張するようにジェンダーフリーの世界では女性が男性に負けず働き、その能力を十二分に発揮できるようにならないといけない。そのためには女性自身の意識が高くなければならないし、そうした女性を十分にサポートする社会も必要であるということ。

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