ゲーリーとバンガローの出会い
ゲーリーがロサンゼルスに事務所を開いたのが1962年。最初の仕事はサンタモニカのアパートメント。この写真はゲーリーの最初のモノグラフ(Rizzoli 1985)に掲載されている。
敷地周辺にはメイベックやグリーン兄弟が産み出したカリフォルニアバンガロースタイルの建物が多く建っている。ゲーリーはそのスタイルを踏襲し多層にした。ゲーリーはその後15年比較的おとなしくカリフォルニアモダンスタイルで設計を行う。しかし彼を世界的に有名にする自邸で再度カリフォルニアバンガローに邂逅した。そこではバルーンフレームを一部露出させ今日的なカリファオルニアヴァナキュラーマテリアルであるチェーンやコルゲートをそのバンガローに着せた。彼がヴァナキュラーに対して持っている本能的な愛情はキャリアのスタート時点から既にあったということのようである。