Unite
来週末行くバルセロナではカタルーニャ建築家協会でレクチャーやシンポジウムをする予定。今朝は早く目が覚めてしまい、そのレクチャーの構想を練る。今おぼろげに生まれてきたアイデアは「ユナイト」。建築は「人と人」、「人と物」、「物と物」を一体化する装置あるいは場所。というもの。今までフレームとしての建築ということで「建築」よりも「建築外」のものが重要だと考えて「建築」はその「建築外」を切り取る「フレーム」だと言っていたが、どうも建築はもう少し積極的な意味を持っているはずだと思うようになってきた。もっとポジティブでもいいなと考えるようになった。
篠原一男が亀裂の空間を構想した時の文章を読むと亀裂の空間は両側の空間を非連続にするように見えて、実は両側の空間の連続性を強調すると言っている。それは確かにそうである。A,B二つの地点があったとしてその間には何もないほうがA,B間の連続性は高いと普通は思う。その間に物があればその連続性を邪魔するのだが、本当か?物理的にはそうかもしれないが、心理的にはその物があればこそ両側はその一体性を高めるとも言える。建築はそんな一体性を高める物としてあるのではないか?建築の様々なあり方がその双方の場あるいはその場にある人、物をユナイト(Unite)するのではないか??