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オーストリアに習う

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NHK広島取材班+藻谷浩介『里山資本主義―日本経済は「安心の原理」で働く』角川新書2013の中でオーストリアが一つの日本の未来モデルとして掲げられている。オーストリアは人口が日本の10分の1以下1000万に満たないがひとりあたりの名目GDPは日本が27位で3万6千ドルなのに対して13位5万1千ドルである。日本の1.5倍である。そんなオーストリは70年代に原発直下で自身の可能性が指摘され国民投票で核エネルギ―使用禁止の法律ができ、80年代のチェルノブイリで反原発が加速され、99年に新憲法が制定されその中に脱原発がうたわれた。なんと速やかな流れだろうか、そして原発に代わるエネルギーとして木質バイオマスが開発されている。
日本よりはるかに森林面積の少ないオーストリアでそれを可能にしているのは徹底した木材利用を励行しているからであり、石の街を木の街に作り替えているからでもあるようだ。では日本はそう簡単にオーストリアの真似ができるかといえば、セメントの原料である石灰石が自給でき、製鉄産業が力を持っている中で全ての建築を木造にしようとカジを切ることはまあ難しいし、すべてが木造になって欲しいとも思わない。しかし現状ではあまりに木造の可能性に法的な限定が強すぎる。この改善をして、そして木造資源を地域の自給エネルギーとして活用できるようにするべきと思う。
明日ウィーン工科大学から一時帰国している谷さんにお会いするのでこのあたりのことを聞いてみよう。

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