ソーシャルデザイン
朝から家に缶詰で原稿を一気に8000字書いた。先日編集のIさんと話をして1章書き足すことにした。それは1月のセルバンテス文化センターでのシンポジウムのテーマであったソーシャル・アーキテクチャーについてである。すでにこのシンポジウムのためにかなり資料は読み込んでいたので、書きたいことは山のようにある。
ソーシャルデザインといえば一昨日香川の親戚のところに行っていた配偶者からお土産で紙でできたお財布をもらった。これは「香川県内で拾い集められたダンボールで作られている」。
ソーシャルデザインについてMITのエイミー・スミスはこう言う。
①適正な技術をつかうこと、仕事につながる技術であること、地元の原料を使う技術であること。地元の人が使いこなせる技術であること。
② デザインのプロセスに住民が参加すること。地域の課題を特定する際に住民が議論に参加すること。資源を探す際にも住民が参加すべき。そうすれば技術が地元に根付くことになる。
③ 解決策を住民とともに実行すること。単に専門家が答えを持ち込むのではなく、一緒に解決策に取り組むこと。解決策を提供するのではなく、解決策を生み出すのに必要なスキルを教えるべき。
なるほどこれに当てはめれば、この財布は地元の原料を使い地元の人が手で折って簡単に作れる技術に立脚している。そして恐らく地元住人たちの参加によって可能になった製品なのであろう。