新進気鋭の社会学者?
『AV女優の社会学』という本が青土社から去年出てちょっと売れたらしい。その著者が『身体を売ったらさようなら-夜のオネエサンの愛と幸福論』幻冬舎2014という本を出していた。さすが幻冬舎売れ筋に飛びつく能力は半端ない読んでみるとなかなか痛快であるし、ホントかウソかわからない児童文学者の母親灰島かりhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%B0%E5%B3%B6%E3%81%8B%E3%82%8Aとの会話が母娘の会話としては普通じゃなくて笑える。母親はICUを出て資生堂でコピライターやって渡英。帰国後児童文学者となり法政大学教授の鈴木晶と結婚して産んだ子供が、上記著者の鈴木涼美である。そして鈴木は明治学院高校から慶応に行き大学院は東大にいき、学びながら夜はキャバクラで働きついでにAVにも出演していたという文武両道派(?)である。一応今の肩書きは社会学者。
こういう本を読むと(いつでもではないが)もしこの著者が自分の娘だったらどうするだろうかと想像したい欲求にかられる。あるいは娘ではなくても自分の研究室の学生でもいいのだが、、、つまりは私よりは7つも年上の父親鈴木晶あるいは9つ年上の母親灰島かりの立場にいたらどういう行動に出るだろうか?と。灰島さんほどざっくばらんに「今誰と付き合っているの?あんたの生き方はしょぼい」なんて全てを知って割と建設的な提言をできるほど大人じゃないだろうなあと思い、かと言って少々怒ってその一部退廃的生き方を否定する確信はどこにもなく、文武両道(笑)をどこまで続けられるものか(その意味じゃあスポーツ選手と同じなのだが)と真剣に考えた挙句結論が出ずに「まあ好きにしたら」というちゃちな発言をするのがオチなのかもしれない。いやそれ以上は理屈ではあるまい。状況のディテールから直感的に判断するしかないので今ここで思考実験することに意味がないということなのだろう。