川村純一さんに草月会館を見せていただく
台風が通り過ぎホットした。10時から非常勤講師で来ていただいている川村純一さんに草月会館を案内していただくことになっていた。川村スタジオの学生とTAと一緒に2時間ほどじっくり見せていただいた。1977年に竣工とのこと。同年に森英恵ビルが竣工していた。大学入学2年前。ミラーガラスで「キラキラ」したビルとしては両方とも時代の最先端だったと思う。その五年後に赤坂プリンスができた。雁行の形状は森英恵譲りである。あれから30余年。3つのうち二つが消滅したのはとても残念である。
草月会館の1階ホールはイサムノグチの設計だが、なんと工事が始まってから全体を彼の石で覆うことが決まったそうで、鹿島の構造は大慌てだったらしい。また外観の最大の特徴であるコーナーのスリットは見事に新宿副都心を向いており、自分の建物が二つも見える。都庁を設計することを予期していたかのようである。
地下のホールではステージの真ん中の後背部に巨大ドアがあり開くと道路なのである。敷地に高低差があるからこうなる。道路から直接搬入なんてちょっと大胆ですな。
青山通り側の2階にはラウンジがあるのだが、ここからの眺めは絶品。御所の緑が飛び込んでくる。加えて天井がその昔の真っ黒なアルミ電解着色を磨いてあり反射が素敵である。