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伊東豊雄のダブルスタンダード

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スタッフの佐河君に借りたユリイカ7月号が机の上にあるのを思い出させてくれたのは昨日お会いした坂本先生。飯島洋一の「「らいし」建築批判5」が特別寄稿されている。5とついているのだからこれは飯島の連続寄稿の5回目であろう。この連載が最近の著名建築家の徹底批判であることは聞いていたが実際読んでみるとそれなりに筋の通ったわかりやすい批判だし、皆がすでに口にしていることでもある。この5号で批判されているのは伊東豊雄の被災地とその外での作風のダブルスタンダードについてである。被災地では作品は作らないと言ってクライアントを大事にして風土を貴ぶのに被災地の外では作品を作り個性を前面に出す。隈はこんな伊東の振れ幅の大きさをイクストリーム主義と呼び結局被災地でも作品創っているのだと喝破していた。つまり被災地の中であろうと外であろうとアイコン創っていることに変わりないということである。同じアイコン創るならザッハのように世界中に同じアイコン創るより場所と歴史を見抜いたアイコン創る方がましである。しかしそうなればもはやそれはアイコンではないのだろうか。

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